ウォン・カーウァイ特集『天使の涙』

『メットガラ』でゴルチエウォン・カーウァイ監督に言及している部分があると聞き、この監督の作品に興味を持っていたところ、Bunkamura ル・シネマで特集として過去の4作品を上映するという素敵なニュースが!

<『メットガラ ドレスをまとった美術館』公開記念>ウォン・カーウァイ特集 開催決定! | ニュース&トピックス | Bunkamura

余談だが、宇野亞喜良著『定本 薔薇の記憶』を読んでいる最中、監督のお名前が出てきて、なんだか運命を感じた。185ページあたりに、運命。

 

時系列が溶け合い視点が混ざり合うこの映画は、フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』を思い出させる。血と埃の匂い。殺し屋が何故殺し屋をしているのか、女性エージェントとはどこで知り合ったのか、アパート管理人の息子は何故夜間に他人のお店を開くのか。そんなことはどうだっていい。ただくるくると変化するカメラワークに導かれ、彼らの恋を垣間見れれば、それで。百聞は一見に如かず、という言葉がとてもよく似合う映画である。

どうしよう、まだ1作品しか観ていないのに、好きな監督は?と尋ねられたらルシール・アザリロヴィック監督と並べてこの監督のお名前を挙げてしまいそうだ。

 

6月9日金曜日までに残りの作品全てを観ようと思ってます。ええ。

 

参考図書:

ペドロ・パラモ (岩波文庫)/フアン・ルルフォ/杉山 晃 岩波文庫 - 紙の本:honto本の通販ストア

ウォン・カーウァイ×モー・イエン ラテンアメリカに恋したアジアの“純真”たち (トーキングヘッズ叢書)/アトリエサード - 小説:honto本の通販ストア

王家衛的恋愛/北小路 隆志 - 紙の本:honto本の通販ストア